健康に野菜ジュースは効果ない?
忙しい毎日、簡単に済ませるファストフードやコンビニのお弁当などに頼りがちです。
野菜不足を補おうと、食事に野菜ジュースを添えるという人は多いですが、
栄養効果が本当にあるのか、気になりますよね。
この記事では、野菜ジュースの効果と選ぶポイントを解説します。
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本当に野菜ジュースは健康効果がないのか?
1.そもそも原料って日本の野菜?
野菜ジュースの原料の多くは外国産です。
世界各国から送られてくる野菜はそのままでは送られてきていません。
世界各国といっても、アメリカや中国がほとんどです。
「熱濃縮」という、熱を加え水分を飛ばすしてペースト状(=濃縮原料)にして
野菜の体積を減らした上で日本に輸送されています。
それを国内で濃縮原料に、再び水分を加えて元の濃度に戻して、商品にしていきます。
濃縮還元ジュースと書いてある野菜ジュースはこれにあたります。
2.野菜ジュースは野菜不足を補える?
結論から言うと野菜不足を補えることはできます。
しかし生の野菜には食物繊維をはじめとする、野菜ジュースからの摂取が難しい
栄養素も含まれているため、野菜を食べることの代用にはなりません。
先程説明した「熱濃色」の段階で、熱に弱い水溶性ビタミンがなくなってしまいます。
野菜をジュースにすると、搾汁や加熱殺菌などの加工工程によって、
水溶性ビタミンや酵素など、減少する成分があります。
熱に弱いビタミンは、後から添加物を加えて、
本来の野菜と同じような栄養成分になっています。
不溶性食物繊維も、サラサラで口当たりを良くして飲みやすくするために取り除かれています。
水溶性ビタミン・不溶性食物繊維と言っても、ピンとこないですよね。
水溶性ビタミンは、ビタミンcとビタミンB群で、
野菜や果物だと、レモン、イチゴ、キウイ、ピーマンからビタミンCが取れます。
ビタミンCは抗酸化作用による老化防止になります。
ビタミンCは、光や熱、空気にとても不安定で、
普段の食事でも保存や調理、加工等で多く失われてしまい、
生野菜で食べると効果的です。
不溶性食物繊維は、ゴボウや豆類に含まています。
食物繊維は、腸内環境を整えて、食後に血糖値が急に上がるのを防いでくれます。
水溶性ビタミンや酵素や不溶性食物繊維を補うつもりで飲むには、効果がないのでお勧めしません。
効果が期待できないビタミンや不溶性食物繊維は、野菜を調理して補うと良いですね。
例えば、大豆入りきんぴらごぼうなどいかがでしょうか。
効果のない部分ばかり言いましたが、
効果のある栄養素もあります!
影響をほとんど受けない栄養成分は、たくさんあります。
鉄分やナトリウム、カリウムなどのミネラルや、
野菜の色素であるカロテノイド、リコピンやβ-カロテンです。
リコピンやβ-カロテンのように、生の野菜から取るよりも
野菜ジュースなどの加工品で取るほうが、吸収率のよい栄養素もあります。
吸収率は、リコピンでは3.8倍に、β-カロテンでは1.5倍になります。
リコピンやβカロテンは、聞いたことがあると思いますが、
リコピンはトマトが代表格であるものの、スイカや柿などにも含まれます。
リコピンの持つ抗酸化作用では
体全体や肌の老化を防止(アンチエイジング)してくれます。
血管の老化、つまり動脈硬化を防ぐことができ、
血流が改善される効果があります。
β-カロテンは、緑黄色野菜に含まれる橙色の色素成分です。
にんじん・ほうれん草・ケール・かぼちゃに含まれます。
活性酸素を抑え、動脈硬化や心筋梗塞などの生活習慣病から守ります。
皮膚や粘膜の細胞を正常に保つ働きがあり、
あわせて免疫力を高める働きもあります。
がんの予防にも効果があるといわれています。
水溶性食物繊維も摂れます。
水溶性食物繊維は、血中コレステロール値を下げます。
粘着性があるので胃から腸内へとゆっくり移動していきます。
体内に留まる時間が長いので、空腹になりにくく、食べすぎを防いでくれます。
糖質の吸収をゆるやかにして、食後血糖値の急激な上昇を抑えます。
風邪をひきやすくなった、疲れやすくなったという時、時間が無いときは、
野菜ジュースを飲んで、野菜不足を補えるのではないでしょうか。
3.毎日飲んでも良いの?
積極的に飲まないことをお勧めします。
野菜ジュースには糖質が結構含まれており、飲みすぎると糖分・砂糖を大量摂取するのとあまり変わらないかもれないので、注意してください。
例えば、カゴメ「野菜一日これ一本」の糖質は、12.7g=角砂糖:約3個分
伊藤園「栄養強化型1日分の野菜」の糖質は、18.4g=角砂糖:4.6個分
伊藤園「1日分の野菜」の糖質は15.2g=角砂糖:3.8個分
”糖質4g=角砂糖1個分”
野菜ジュースが体に良いと思って毎日飲んだ場合、1カ月でどれだけの角砂糖を食べることになるか・・・
伊藤園「栄養強化型1日分の野菜」約138個
伊藤園「1日分の野菜」約114個
これを2カ月、半年、1年と続けていくとどうなるのか想像に難しくないですよね。
もちろん、砂糖と野菜ジュースは、体内での分解と吸収の過程に違いがあるので、
当然太りやすいのは、野菜ジュースより砂糖の方が太りやすいのですが、
角砂糖に換算すると、かなりの量の糖質を摂っていることは、理解できると思います。
健康効果や美容効果を過信して、野菜ジュースを飲み続けると、
太る可能性が十分にあります。
他には、市販で販売されている野菜ジュースは、日持ちがしますよね?
それは、腐らないようにするために保存料や防腐剤、
香りがなくなるため香料も入っていて
添加物で味付けをしています。
コンビニで販売している200mlの野菜ジュースに、
「350g分の野菜~」と書いてありますが、
それは、1日に野菜350gを食べることを
厚生労働省や日本栄養士会が、推奨している数値になります。
野菜ジュースに「350g分の野菜~」と書いてあるのは、
350g分の野菜を使用しているけど、
350g分の野菜の栄養素が入っているわけではありません。
野菜ジュースは、毎日飲んでも問題はありませんが、飲みすぎには注意が必要です。
糖質だけでなく、塩分、カリウムなどの摂りすぎになる可能性があります。
野菜ジュースを選ぶポイント
食塩無添加タイプ
食塩無添加タイプの野菜ジュースは、野菜がしっかりと摂取でき、
食塩が入っていないので、添加タイプよりも健康的です。
健康に気をつかっているという人には、
食塩無添加タイプの野菜ジュースがおすすめです。
デメリットとしては、ものによっては、野菜の味がダイレクトに伝わるので、
味が合わないものがあるということです。
野菜汁100%のタイプ
野菜汁のみのタイプは、野菜のそのままの味わいを楽しめます。
野菜が嫌いな人には避けた方が良いですが、
余分な成分が入ってないのが大きなメリットです。
まとめ
●野菜ジュースの野菜は、ほとんど外国産。
●野菜不足を補える栄養素もあるが、効果が無い栄養素もある。
●毎日飲むと、かなりの量の糖質を摂っているのでお勧めできない。
一番良いのは、やっぱり野菜をしっかりと食事で撮ることです。
野菜ジュースはカゴメ公式でも言われていますが、
あくまで補助的な役割に過ぎません。
野菜を食事に取り入れた上で、足りない日があれば
野菜ジュースで補う事をお勧めします。